新聞、報道等で皆さんご存知の通りジャワで大地震が起こりました。私が第一報を聞いたのはお昼のニュースでした。おりしも今回被害のあったジョグジャからよく見えるムラピ山が噴火するかしないか、という緊迫した状況が続く中での出来事でした。
震源地(ジョグジャカルタ南西部の海岸)を聞いて正直ちょっとやばいなーと感じてしまいました。なぜなら中部ジャワでは南の海には南海の女王、ロロキドドゥールという女神がすんでいて、ジョグジャや私の住んでいたソロの王宮を庇護していると考えられているのです。王宮の文化、踊りにも非常に重要な位置をしめる女神です。ムラピ山も中部ジャワの人々から神聖とされており、南海の女王とムラピ山がジョグジャやソロの王宮そして人々に安寧をもたらすのです。このような自然災害は人間と神々のバランスがよくない証拠であり、神々からのメッセージとも取れるのです。
さて、神話から現実に戻ると、現地からいろいろな声が伝わってきます。まず家屋への被害です。中部ジャワは比較的地震の被害が少なかったため、レンガ造りの家屋が多いです。レンガも日干し煉瓦です。もう少しお金のある人ならば素焼きのレンガを購入することができます。また日干し煉瓦を買うことのできない人であれば、やしの葉などの植物を編んで壁や屋根に使います。このような家はひとたまりもなかったでしょう。同じレンガ造りの家でも、大きなショッピングセンターや裕福な人は鉄筋を入れることができます。
一応建築基準法はあるものの、インドネシアに滞在したことのある人ならば鼻先でせせら笑うような代物です。数年前、首都ジャカルタが震度5程度の地震に襲われましたが、そのときもこの基準を守っていない建物が崩壊しました。耐震強度偽装問題のさきがけのようなものです。首都ジャカルタでもこのような状態なのですから、中部ジャワの田舎町では言わんが知れています。
もちろん住民側にも切実な経済的な問題があります。日本においては家を建てる際にはプロに相談しますが、インドネシアの村々では住民が力をあわせて家を建てます。住民の相互扶助の伝統が強いからでもあるし、そのほうが当然ながら経済的だからです。
現在国内外から援助の手が差し伸べられていますが、この支援がジョグジャの南のバントゥルのみに集中している、という指摘が多く見られます。ジョグジャとソロの間には広大なクラテンという地区があり、その奥地のほうは水にも、よい土地にも恵まれず、最低限の生活をしている人々が多くいるのです。そのような人々に対する支援がかなり遅れているということです。そのせいか、ジョグジャとソロを結ぶ幹線道路では食べ物や薬などの支援物資を求める人々が殺到しているということです。
復興には長期間かかりそうです。私たちにできることは微々たるものですが、少しずつ募金運動を始めたいと思います。
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