懺悔
前回の続きになるが、昆虫園のようなうちの庭を荒らしているのが、小学一年生のKだ。だんごむし、ばった、カマキリ、あり、とにかく彼の関心を引いたものは即拉致され、虫かごに不当に監禁される。私が時々気づいて逃がしたりもするが、残念ながら虫かごの中で死を迎える昆虫も多い。
しかし私も子どものころはもっと残虐な行為を行ったことを告白する。鉄棒のしたを歩いている蟻を全部踏み殺したりなんて、日常茶飯事。消しゴムのケースにだんごむしを入れたり、ばったを小さな箱に入れたり、枚挙に遑がない。
でもこの残虐行為をやめるきっかけが二つあった。ひとつは小学校低学年のとき、友人に誘われて蜂蜜を取ったこと。私は蜂の巣で蜂蜜を取るのかと思ったのだが、なんと蜂を捕まえて、胴体を取り外し、その胴体に入っている蜜を取り出す、という残酷極まりないやり方だった。さすがに躊躇したが、一匹捕まえてやってみた。ところが胴体を取り外して、蜂蜜を取ろうとしたところで、刺されてしまった。もう死んだと思ったのに、蜂の針はしっかりと私を刺した。これにはびっくりした。後で考えて、やっぱりかわいそうだったので、「蜂蜜取り」をやることはなかった。でもその罰だろうか、私は蜂に刺されると強烈なアレルギー反応がでる。一度は腕がボールのように膨らんでしまい、もう一度刺されると危険ですよ、と医者に言われた。
もうひとつはやはり小学校低学年。夏の海での出来事。小さなカニがたくさんいた。面白くてたくさん捕まえてビニール袋に詰めていった。やがて袋はいっぱいになった。母は逃がしてやりなさい、と何度も言ったが、私は断固として拒否した。とにかく捕まえるのが面白くてたまらなかった。午後になって、ビニール袋のカニは全部死んでしまった。すごくショックだった。今も時々思い出して、悪いことをしたな、と感じる。
さて、この私の教訓を子どもにも生かせないか、と考えたこともあったが、今は無理だと考える。Kがたくさん小さな命を奪って、やっと命の大切さを身をもって感じるまでは…
それまではごめんね、庭の小さな命たち。











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